(落とし穴に落ちる寸前の村民のヤマトさん)
ゴッサム村に待合室ができました。
駅の近くというベッタベタにありがちな立地に作られました。
上の写真は、珍しく季節感のあるカジュアルな出で立ちで式典に参加する村長のミカさん。
かなり長い期間、村民より公共事業の提案がなく死の市制が続いていたゴッサム村ですが
ようやくの新しい公共事業です。
村民の声を公務に取り入れず、南国で修羅の如く虫取りをしていた村長ですが
ご自宅の改築もひと段落ついた所で村民と
拾ってきた家具などをRパーカーズで売りつけるというコミュニケーションを再開しました。
すると村民達、大喜びで公共事業の提案ラッシュです。
公共事業でお困りの村長さん参考にしてみては如何でしょうか?
さてゴッサム村の待合室の話に戻りますが
待合室と言われると聞こえはいいですが、見た感じ資材置き場にしか見えません。
そんなわけで普段はプレイヤー間でアイテムの受け渡しがある場合に
この待合室の中に置くようにしています。
商店街に向かう際に必ず目に入るのでいい目印になっています。
ところで上の写真とてもいいですね。
これだけでひとつ物語ができそうなくらい。
「高校1年生の冬。私は死んだ」
-ゴッサム村がこの冬お届けする、ピュアなラブストーリー
無免許運転の車に撥ねられて、私の人生はあっけなく幕を閉じた。
キスすらした事のない私は当たり前のように未練たっぷりに幽霊となってこの世に留まり彷徨い続けた。
そんなある雨の日、私は濡れもしないのに待合所で雨宿りをしていた。
そこへ
「あれ? あんた、隣のクラスのミカ・・さん?」
「私の姿・・見えるの?」
幽霊の私をこの世でたった一人だけずっと見てくれる埴輪が現れた。
-人生が終わった私に、運命の恋が始まろうとしていた
「オラオラノッポゲン、はやく10万ベル出しな!古墳に埋めちまうぞ!」
「おい、なんか寒気しないか?」
「気のせいだろ」
「おい・・お前・・肩に」
「肩?なんだよ?」
「オバケだぞー!」
「うわあああああああああ」
「ありがとう、助かったよミカ」
「ノッポゲンくん本当は喧嘩強いんだよね、どうしてあんな奴らなんかに」
「好きじゃないんだ、暴力は」
彼の名前はノッポゲンはにわ君。
「俺は死者の葬送儀礼に作られた埴輪だから、多分ミカが見えるんだよ」
ちょっと内気な雄埴輪。
「気の済むまでこの世に留まってくれていいよ。俺がずっと見てあげるから」
やさしい雄埴輪。
「じゃあ私、ノッポゲンくんが頼りになる雄埴輪になるまでこの世にいる事にするよ」
それは二人の運命の約束。
「ほら特訓だよ! ノッポゲンくんの生徒手帳をあのヤクザの事務所に置いておいたよ。ちなみに生徒手帳を運んだときに私の起こしたポルターガイストで事務所内はめちゃくちゃだよ」
「お前、ふざんなよ!」
-二人で過ごした
「今日は学校の害虫、糞不良共を屋上に吊るしておいたよ。制限時間はあと5分。早くしないと落ちちゃうよ!」
「お前、いい加減にしろよ!」
大切な時間-
「今日の特訓は遊園地です。各アトラクションに様々な罠を用意しました。一緒に解除していきましょう」
-二人の間に芽生える、恋心-
「私幽霊なんだよ。それでもいいの?」
「ああ、霊界までついていくよ。元々そういうモノだし、俺は」
-二人に訪れる最大の悲劇-
「そのナイフ・・どうするつもりなんですか?」
「ノッポゲンくんか・・娘の墓参りに何度も来てくれた君には見られたくなかったな」
「父さん・・母さん・・」
「殺すのよ、娘を殺したこいつをね」
「少年法で守られたこいつは、今もこうして生きている。娘は死んだのに。生きていればこの先誰かを愛して子供ができて幸せに暮らすかもしれない。娘はこいつに殺されたのにだ。娘が手に入れるはずだった、なんでもない有触れた幸せをこの畜生だけが手に入れるかもしれない。娘から全てを奪ったこいつだけが、こいつだけが!」
「そんな事しても・・娘さんは喜びませんよ」
「わかっているわ・・私達も大人だから。自分達がやろうとしていることがどういう事か。それでも、私達はやるの」
「娘さんは・・ミカさんはいつもあなた達の事を話していました!お父さんはよく家の階段から落ちて肩を脱臼しているドジな人だって。お母さんはよくたまねぎと一緒に自分の指も包丁で落としちゃううっかりさんだ、って。それでも二人は自慢の両親だって。いつも私を大切にしてくれているって。だからやめてください。ミカさんが悲しみます。やめましょうよ、こんな事は」
「・・・もう止まれないんだよ、こうしないと、私達は狂ってしまうんだよおおおおお!!!!」
「やめてぇええええええええええええ!!!」
「ノッポゲンくん・・?」
「もう大丈夫、お父さんとお母さんはきつめに頚椎を殴打して昏倒させておいたよ」
「でも、ノッポゲンくんのお腹に・・ナイフが・・・刺さって・・ひび割れて・・」
「良質な土と職人がいれば元に戻るんだけど、今回は無理っぽい・・かな」
「そんな・・そんな・・・」
「ミカのおかげだよ、ミカのおかげで俺は強くなれた。だから君の大切なものを守れた。何も後悔してない」
「あ・・私の体もどんどん消えて・・。そうかノッポゲンくんが強くなれたから・・成仏するのか」
「一緒に行こう・・僕らを受け入れてくれる、あそこへ」
「そうだ、奈良の」
「「古墳へ行こう!」」
「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」
今冬公開予定
-最高にピュアなラブストーリーをあなたに-
みたいなね。
ゴッサム村にお越しの際は、この待合所で最高の恋を待ち続けてみては如何でしょうか?